2008年04月19日

海外の医療事情。保険でできる安全対策とは。


 4月からスタートした後期高齢者医療制度。75歳以上のお年寄りは、
 従来の国民健康保険などから脱退して新制度に加入して、全員が保険料を
 支払うことになり、これまで以上にお年寄りの方の負担が増えるそうです。

 日本の医療費は国際的に見ると大変に少なく、医療費の対GDP比は7.9%で、
 世界先進国中で最も低い値だとか。医療費31兆円のうち、国が支出しているのは
 25%の8兆円で、米国に比べると10分の1。一方、国民の負担は45%。
 医療制度改革で国民の直接負担は増加する一方、国の負担はむしろ減っている
 そうです。(2006年9月外科系学会社会保険委員会連合ホームページより)
 日本の医療制度については、これからもいろんな問題がありそうですね。

 では、海外の医療制度や医療費については、どうでしょうか?
 米国だと、日本の国民健康保険のように全ての国民が平等に医療を
 受けることができる制度が無く、公的保険はシニアと低所得者を対象とした2つだけ。
 通常は高額な医療費をカバーするために、自分で民間の保険会社や医療組織に
 加入しなければなりません。民間が提供する保険は、日本人駐在員や留学生も
 加入できるそうですが、膨大な数の保険プランがあり、それぞれサービスや保険料にも
 かなり差があるので選ぶのも大変だそうです。短期、長期にかかわらず、
 出国前に日本で海外旅行保険に加入されることをおすすめします。

 医療費も高額で、例えばハワイなどで外国人が盲腸手術を受けた場合の
 入院費用は約200〜230万円かかるというデータも。
 こんな金額、現地病院で請求されたらと思うと、ぞっとしますね。

 そこで今回は、ゴールデンウィークから夏休みの間、
 海外旅行を計画されている方のためにぜひチェックしてほしい
 --- 海外での医療事情と注意点、安全対策と海外旅行保険についてご説明します。----

 
  ● あなたのカードの保険、緊急移送サービスは付いていますか?
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 海外では、高額な医療費の以外に救急車が有料だったり、移送する場合の費用負担や、
 家族が迎えに行く救援者費用などを含めると、数百万円かかってしまいます。
 外務省HPの事故事例をみると、アフリカなど高度医療設備の整っていない国で、
 他国の医療施設に緊急移送する必要が生じ、緊急移送だけで数百万円の
 自己負担になってしまったケースなども実際あるようです。

 最近のクレジットカードには、海外旅行傷害保険特約の付いたものが多いので、
 海外旅行保険に入らずに出国される方もいらっしゃるようですが、
 このカードの保険に、緊急移送サービスが付いていない場合は注意が必要です。
 緊急移送サービス会社や医療機関によっては、保険で費用を担保できない場合、
 現金での前納を要求することもあり、もし必要な現金を確保できなければ、
 十分な治療を受けることもできず、命にかかわることもあるのです。

 クレジットカードの海外旅行傷害保険特約を利用される場合は、
 保険の限度額やサービスの範囲を必ず確認しておくことが必要です。
 カードの保険に上乗せで補償する保険商品は、不必要な二重加入が
 避けられるので、保険料を抑えることができます。


  ● 家族の負担を考えると、救援者費用も。
 ……………………………………………………………………
 海外の病院等において治療を受ける場合、病気や怪我の程度によっては
 付き添いが必要となり、日本からご家族が渡航しなければならないケースが
 あります。現地に緊急渡航しなければならない場合、割安なパッケージツアーなどを
 選んでいる時間がなく、ご家族は非常に高額な航空運賃や滞在費を
 支払わなければならないことがあります。

 ご家族の負担を少しでも軽くするために、駆けつける家族の交通費や
 宿泊費を補償する救援者費用(※)は、ぜひ検討してほしい補償内容のひとつです。
 ※保険会社によって名称や補償内容が異なる場合がございますので、
  加入前によくご確認ください。


  ● 海外での交通事故死、2006年は43人
 ……………………………………………………………………
 海外邦人援護統計によると、2006年に日本人が海外で交通事故に遭い
 亡くなったケースは43人。日本人観光客等が巻き込まれる事故が
 度々報告されています。国によっては、歩行者が道路を自由に横切ったり、
 少々の接触事故は当たり前というような、安全に対する配慮が十分とは
 言えない環境の場所もあり、慣れない旅行者が運転することは非常に危険です。
 ベテランドライバーであっても、海外においては運転は慎重に。
 できれば、近くへの移動であってもタクシーを利用するなど安全な方法を
 選ぶことをおすすめします。

 ちなみにアメリカなどでレンタカーを借りる方は、レンタカー会社の保険に、
 さらに上乗せして補償する「レンタカー特約」を付けることができる
 海外旅行保険もあります。(→エース保険「海外傷害保険」


  ● 持病は保険の適用外。ハードな旅行日程には注意。
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 せっかく楽しみにしていた旅行だからと、無理なスケジュールで行動すると
 身体に大きな負担が掛かり、思わぬ事故にあってしまうこともあります。

 特に中高年以降の方は、現地で持病が悪化し手術、入院というケースが
 少なくありません。「2004年海外邦人援護統計」によると、
 疾病764件788人中、60歳以上の方はダントツの231人。
 ここで注意が必要なのは、持病は保険の適用外になっている場合。
 せっかく保険に入っていても、自分で現地の高額医療費を支払うことに
 なってしまいます。

 旅行中は疲労がたまりがちです。不調を感じたら予定していた観光を
 諦めてでもホテルで身体を休め、大事を取ることが大切です。


  今回のお話は参考になりましたか?
  
外務省の海外安全ホームページ
には、渡航先の安全対策基礎データなどが
  掲載されているので、お出かけ前までに一読されることをおすすめします。

  最近の海外旅行保険には、電話による日本語通訳サービスや
  緊急時の現金手配サービスなど、旅行者のさまざまなニーズに応える
  商品が用意されています。数千円の負担で旅の安心を得ることができますので、
  十分なサービスの付いた海外旅行保険への加入をおすすめします。

    → 海外旅行保険がネットで加入できます。
        8社の商品を一覧で比較できます。

  どうか、皆さまの海外旅行が安心で楽しいものになりますように。



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Posted by yuriko at 19:29│Comments(0)旅行保険
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